古いノートパソコンの遅さにイライラしていませんか?
『PCの動作としては問題ないが。処理が遅いのは何とかしたい』と思う方も多いのではないでしょうか。
実は私もそう思う人の一人です。2013年に購入したLenovo G580はいまだ現役です。
しかし再起動の時間が遅く、買い替え時かなと思いました。
とはいえ、物価高のこの時代でPC買い替えは痛い出費です。
何とか延命できないかと考えたところ遅い原因はHDDにあると思い、Lenovo G580のHDDをSSDに変えたところ、快適過ぎる結果になりました。
そこで、今回はHDDからSSDに変えパソコンの処理速度を急上昇させた方法を共有します。
Lenovo G580の高速化結果
では、なぜ古いノートパソコンは遅いのか考察してみましょう。
一概には言えませんが、Lenovo G580などの古いノートパソコンに搭載されているHDDが原因になりがちです。
このHDDによるボトルネックを解消する簡単な方法は何か。それはHDDをSSDに変えることです。
SSD(Solid State Drive)は、HDDと比べてデータアクセス速度が飛躍的に向上しています。
SSDを利用することで、PCの起動時間やアプリケーションの読込速度を大幅に改善できます。
HDDからSSDへの変更前と変更後でPCの起動時間を比較しました。
その結果、PCの電源ボタン押下から、HDDは約3分、SSDはわずか15秒で起動が完了しました。
SSD交換の効果は劇的です。これでWindows updateに怯えなくて済みますね。
より定量的に見てみましょう。ストレージベンチマークソフトによる結果は以下のとおりです。
・HDD
・SSD
SSD交換に必要なものと費用
次は、気になる費用です。
今回、HDDをSSDに変更するために準備したものは以下の2つです。
費用はSSDが4500円、SATAケーブルが600円程です。
つまり、5000円程度でPCの処理遅延のストレスから解放されるのです。
HDDからSSDへの交換手順
では、具体的な手順を見ていきましょう。
HDDからSSDへの一般的な変更手順はネットにありふれているので、ここでは私が実際にSSDに交換した2013年製Lenovo G580での手順を示します。
なお、この手順はあくまで私の経験に基づくものです。手順で発生した不具合等については一切責任は取りません。自己責任でお願いします。
事前準備
まず、HDDをSSDに交換するための物を揃えましょう。
- SSD: 主役のSSDを用意します。私は、Crucial SSD 500GB MX500を4500円で購入しました。
- SATAケーブル:SSDとPCをつなぎ、HDDのクローンを作成するために使用します。SATAとUSBのケーブルです。私は、SATAケーブル コンバーター USB3.0を600円で購入しました。
- プラスドライバー:HDDを取り出すために使用します。私は、精密機械用ドライバーセットをダイソーなどの100均で購入しました。
PC設定
次に、クローンが正しく処理されるようにPCを設定します。
具体的には、PCでBIOS設定ができるようにし、Secure Bootを無効化します。
- BIOSアップデート:LenovoのBIOSをアップデートします。こちらのLenovo公式サイトからWindows8 64bit (G580 2689)が対象のファイルをダウンロードし、インストールします(対象データは少し下のキャプチャをご覧ください)。PCにはWindows10が入っていますが、Windows8用で問題ありません。
- BIOS起動:PCをシャットダウンし、電源ボタン右隣にある小さいボタン(Novoボタン)を押します。「BIOS Setup」を選択すると、BIOSが起動します。
- Secure Boot無効化:BIOSの画面で「Secure Boot」を「Disabled」にします。「Secure Boot」がグレーアウトされ操作できない場合、同じ画面にある「Set Administrator Password」からパスワードを設定します。ここでのパスワードは絶対に忘れないでください。例えば「12345」など間違えようのないパスワードにします。
- BIOS終了:設定を保存しBIOS画面から抜けると、PCが自動起動します。
BIOSアップデートについて補足
私含め2013年製Lenovo G580を現役で使用している方は、OSをWindows10にアップグレードしていると思います。
その場合、Lenovo G580のBIOS画面が開けなくなっていることでしょう。
例えば、Lenovo公式で説明されているようなPC起動時にF1、F2、F12等を連打してもBIOSは起動しません。
BIOS起動ができるようにするためには、Lenovo用のBIOSアップデートが必要です。
・BIOSアップデート用ファイル
データコピー
次に、データコピーです。届いたSSDとSCSIケーブルを使って、HDDのクローンをSSDに作成します。
- SSD接続:SSDにSATAケーブルをつなぎ、USBでPCに接続します。
- クローンソフトインストール:HDDのデータをSSDにコピーするために使用します。私は、Crucialのサイトにある無料ソフト「Acronis True Image for Crucial」をインストールしました。
- データコピー:「Acronis True Image for Crucial」を起動し、クローンの作成に進みます。画面の指示通りに進むとコピーが始まります。あとはコピーが終わるのを待つのみです。私の場合、約5時間でコピーが完了しました。
ディスク交換
HDDのデータがSSDにコピーできたら、物理的にHHDをSSDに交換します。
- PC停止:PCをシャットダウンします。
- SSD外し:PCに接続していたSCSIケーブルをPCから抜き、SCSIとSSDを外します。
- バッテリー外し:PCから電源ケーブルを抜き、PCを裏返しバッテリーを外します。
- 放電:バッテリーが外された状態のPCを表に戻して、電源ボタンを5秒長押しします。
- 裏ブタ外し:またPCを裏返し、プラスドライバーで裏ブタを外します。外すねじは2箇所のみです。
- HDD外し:裏ブタを外すとHDDが見えます。HDDを止めているねじを外します。HDDを接続されているケーブルと反対側にゆっくり引っ張るとHDDが外れます。HDDに付いているディスクトレーのねじを外し、HDDのみを取り外します。
- SSD装着:空いたディスクトレーにSSDを入れ、ディスクトレーのねじを付けます。PCのディスクトレーがあった箇所に入れてSSDとケーブルと接続し、ねじで止めます。
- 裏ブタ装着:裏ブタを閉め、2箇所のねじを付けます。
- バッテリー装着:バッテリーをPCに装着します。
PC起動
いよいよです。BIOS設定を戻した後、PCを起動しSSDの速さを実感します。
- BIOS起動:電源ボタン右隣にある小さいボタン(Novoボタン)を押し、BIOSを起動します。
- Secure Boot無効化:Secure Bootを「Enabled」に変更します。管理者パスワードはもう必要ないので「Disabled」にします。New Passwordを空欄で設定すると、パスワード無しで設定できます。
- ブート順変更:BIOS画面のブート順設定である「Boot Priority Order」で、「Windows Boot Manager」を1番にします。
- BIOS終了:設定を保存しBIOS画面から抜けると、PCが自動起動します。
- SSD起動:お疲れさまでした。お待ちかねの瞬間です。PCがSSDから起動し、Windowsログイン画面が数秒のうちに表示されます。
仕上げ
SSDの速度を体感したところで最後の仕上げです。SSDを最適化します。
- SSD最適化ツールインストール:こちらのサイトから「Crucial Storage Executive」をダウンロードし、インストールします。
- SSD最適化:「Momentum Cache」メニューから、「Momentum Cache」を有効化します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、ノートパソコンを高速化するためにHDDをSSDに交換する方法をご紹介しました。
記事のとおり約5000円と大変手頃な費用で、PCのパフォーマンスを向上できました。
古いノートパソコンはまだまだ使えます。SSD化で高速なパソコンライフをお楽しみください!
ではまた!
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